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カテゴリ:HORROR( 11 )
あの日、何があったのか…『アザーズ』
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アレハンドロ・アメナーバル監督の初ハリウッド作『アザーズ』をちゃんと観ました。TVでやっていたのを何となく観たことがあったのでオチは知っていたのですが、それでも楽しめた美しくも悲しい映画。1945年、第二次世界大戦の終わり頃のチャネル諸島のジャージー島(ジャージー牛の原産地!そしてジャージの語源になった場所らしい!)の大きなお屋敷で、戦地に赴いたなな帰って来ない夫チャールズ(クリストファー・エクルストン)を待ち続けるグレース(ニコール・キッドマン)。日光アレルギーを持つ2人の子どもアン(アラキナ・マン)とニコラス(ジェームズ・ベントレー)と暗い屋敷内で暮らしています。ある日、屋敷に仕える使用人が揃って辞めてしまい困っていた所に、飛び込みで使用人の営業にやって来たミルズ夫人(フィオヌラ・フラナガン)、庭師のタトル(エリック・サイクス)、口の聞けないリディア(エレーン・キャシディ)を雇う事に。しかし、その日から家の中に次々と不可解なことが起こり始めます……。ニコール・キッドマンの美しくも神経質な母親がまさにハマリ役!青白い顔をした2人の子どももカワイイです。ジャンルとしてはゴシックホラーになるんでしょうが、特に飛び上がるほどビックリさせられるシーンがある訳でも無く、光と影、音がジワジワ怖いです。こども+こども幽霊の映画の中ではでは、ハリウッドな『シックス・センス』と比べると「サプライズ」感は低めなんだろうけれど、私はこの映画と同じテーマ性を感じる『デビルズ・バックボーン』や『永遠のこどもたち』などといったヨーロッパ組の方が好き。これはアレハンドロ・アメナーバル監督の初ハリウッド作。監督の代表作でもある『オープン・ユア・アイズ』は観ていないのですが…(『バニラ・スカイ』は観たけどね)、『海を飛ぶ夢』には心打たれ…号泣。あんまり幸せじゃない人間を描くのが上手な監督さんですよね。最新作の女性天文学者ヒュパティアの半生を描いた『アレクサンドリア』はもうすぐDVDが発売されるもよう(2011年9月)。主人公ヒュパティアを新婚さんのレイチェル・ワイズ(先月、ダニエル・クレイグと結婚!)が演じています。でもその前に『オープン・ユア・アイズ』を観なきゃね。(2002年公開作品/原題 Los Otros)

星は3つ。★★★☆☆

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by aiko_kiz | 2011-07-25 23:03 | HORROR
New York,New York! 02(機内で観た映画1)『ブラック・スワン』
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ナタリー・ポートマンが完璧主義で不感症のバレリーナの狂気を演じ、オスカーに輝いた『ブラック・スワン』。ずっと観たかったこの映画を一足早く機内で観る事が出来ました。ナタリー・ポートマンがバレエダンサーを演じる為に猛烈なレッスンを行なって見事にバレリーナを演じたことが話題になったり、ミラ・キュニスとのレズビアンなシーンが話題になったり、ラトビアで上映中にポップコーンを大きな音で食べていた男の人が注意した人と揉めて射殺事件が起こったり、ナタリーのボディダブルに「踊るシーンのほとんどは自分がやっていてナタリーは大して踊っていない」と暴露(?)されたり、いろんな話題が盛りだくさんのこの映画。まぁ、ナタリーが全てのシーンを実際に踊っているかどうかは別として、ほとんどニコリともしない冷た〜い神経質なバレリーナを見事に演じているのは確かです。バレリーナだった母親エリカ(バーバラ・ハーシー)と二人三脚でバレエに打ち込んで来たニーナ(ナタリー・ポートマン)。エリカは群舞でしか踊れないバレリーナでしたがニューヨークのバレエカンパニーに属するニーナには才能があり、自分の夢を娘に託しています。そんなある日、古典作品である『白鳥の湖』を新しくアレンジした演目を上演することになります。今まで、プリマを演じていたベス(ウィノナ・ライダー)に変わって、フランス人監督トマス(ヴァンサン・カッセル)がプリマに抜擢したのはニーナ。しかし、白鳥は完璧に踊るニーナですが、王子を誘惑する黒鳥を上手く踊る事ができません。ニーナは同じバレエカンパニーのリリー(ミラ・キュニス)がプリマの座を狙っていると思い込み、様々なプレッシャーから自身の心の闇に引き込まれて行ってしまいます……。人生を楽しむことを全くせずにストイックにバレエに打ち込むニーナの姿は時に痛々しく、母親との関係は『ピアニスト』のエリカを思い出し…。一つのことに激しく打ち込みすぎることで生まれる歪みが生む狂気が怖いです。美しいバレエのシーンにニーナの幻覚、恐ろしいながらも幻想的で美しい映像がたくさん。ウィノナ・ライダーがちっともバレリーナには見えなかったけど、「プリマを降ろされた年増女のヒステリー」は見事!だけど、どこか現在のウィノナ・ライダーと重なり、ちょっと悲しくも…。ラストの『白鳥の湖』の公演が行なわれるのはNYのリンカーン・センター。滞在中にオペラ「Capriccio」を観た場所です。おまけに、映像にまつわるステキな博物館「Museum of the Moving Image」では、実際に撮影に使われたベスの傷だらけの足と、締められるニーナの頭を見られて大感動!この博物館についてはこちら>>(2011年公開作品/原題 Black Swan)

星は4つ。★★★★☆

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by aiko_kiz | 2011-04-13 09:12 | HORROR
恐怖!ばぁちゃんの呪い“ラミアッ〜〜!”『スペル』
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ハロウィンが近いせいかホラー映画が気になる近頃『スペル』を観ました。最近、私の中で株が急上昇中のジャスティン・ロングが出演。銀行のローン窓口を担当するクリスティン(アリソン・ローマン)。仕事ではライバルはいるものの上司に評価されて、「アシスタントマネージャー」にもう少しで昇進できそうだし、私生活では、やさしくてリッチで家柄の良い大学教授のクレイ(ジャスティン・ロング)とラブラブ。しかしある日、気味の悪いジプシーばぁちゃん、ガーナッシュ夫人(ローナ・レイヴァー)が窓口に現れて、住宅ローン返済の期日を延ばして欲しいとクリスティンに頼みます。上司に相談すると、昇進するには厳しい決断も必要と言われ、クリスティンはガーナッシュ夫人に「期日の延期は出来ない」と伝えます。ガーナッシュ夫人は懇願しますが、それを断るクリスティン。するとガーナッシュ夫人に逆恨みされて、恐ろしい悪魔“ラミア”の呪いをかけられてしまいます……。評判が良かったので随分と期待をして観てしまいました…。前半は不運で「呪い」をかけられてしまった善良で愛らしいクリスティンにとことん同情させるエピソードが。特に駐車場でのクリスティン V.S. ジプシーばぁちゃんのキャットファイトのシーンはもう「クリスティン、がんばれ〜っ」状態。ところが、そんなにクリスティンは弱っちいオンナじゃないんだよ〜!ラミアのシルエット(タムナスさん?)に怯えながらも、インド人霊能者(ディリープ・ラオ)に泣きつき、BFに多額のお祓い代(?)を出させ、上司に大量の血を吐きかけても平気なクリスティン…ものすごい強い現代っ子な感じがします。ラミアを鎮める為に「動物の生け贄を」と言われて、飼っている子猫を手にかけたあたりから、共感度が急降下。どんなに恐ろしくても、どんなに自分の命に関わっても、絶対に私は愛犬を殺すなんてこと絶対に無理、無理、ムリ〜。愛猫を(割と平気そうに)殺したクリスティンに同情心も共感度も一気にゼロに…。この辺りから「私の同情心、返せ!」な心境。おまけに、最近お気に入りのジャスティン・ロングを半分目当てで観たのに、この映画での役はボンボンのインテリ・エリートでいい人だけの、全くつまらん男の役…がっかり。でもクリスティンを怯えさせる為にちょいちょい出て来るジプシーばぁちゃんは登場の仕方にもユーモアがあって観ている内にチャーミングに思えて来ます。ホラーだけれど、ちょいちょい笑える映画。このあたりがサム・ライミ監督らしさなのかな?(2009年公開作品/原題 Drag Me to Hell)

星は3つ。★★★☆☆

※映画を観終わってから考えると、このポスターって結構ネタバレだよね?

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by aiko_kiz | 2010-10-25 23:38 | HORROR
なんでこんなことに…『ウルフマン』
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VFXアーティスト出身のジョー・ジョンストン監督が古典ホラー『狼男』をリメイクした『ウルフマン』。1890年代の陰気臭いイギリスの田舎町が舞台。薄暗くて重々しい時代のお話は結構好きなのですが、この映画の場合は映画自体もなんだか「どんより」と…。イギリスで舞台俳優として活躍するローレンス・タルボット(ベニチオ・デル・トロ)。彼の舞台は人気を博しており、アメリカでの公演も決まっています。ある日、公演後にローレンスの楽屋に元に若い女性が訪ねて来ます。彼女はグエン・コンリフ(エミリー・ブラント)、兄ベンの婚約者でした。グエンに行方不明になっているベンを探して欲しいと頼まれたローレンスは、故郷ブラック・ムーアの不仲の父親ジョン・タルボット卿(アンソニー・ホプキンス)の屋敷に帰る事に。しかし、着いた後に知らされたのはベンの惨殺死体が見つかったということでした……。ベニチオ・デル・トロ、アンソニー・ホプキンス、エミリー・ブラントと実力者が揃い、ウルフマンの特殊メイクをマイケル・ジャクソンの「スリラー」を担当したリック・ベイカーが担当…と聞いたら「期待するな」という方が無理というもの。それでなくても万年、目の下クマ顔のベニチオ・デル・トロがさらにクマを濃くし眉間にシワを寄せ苦悩する男を熱演し、エミリー・ブラントは終始泣き腫らした顔で苦悩する女性を熱演し、アンソニー・ホプキンスが長年、恐ろしい秘密を抱えながらも開き直った老人を熱演しているのに…なんで?? ちぎれる腕、飛び出る内蔵、血の海、そして恐ろしい形相の狼男…う〜ん、もうちょっとチラリズムでいけばいいのになぁ。と、思わずにはいられませんでした。それでもCGを使っていないウルフマンへの変身シーンは観る価値あり。でも、若ウルフマンと老ウルフマンの取っ組み合いのシーンには思わず笑みが…。結局、父親と息子の母親(妻)の取り合いなのだよね。それに巻き込まれて、タルボット家の男に散々振り回されることになったグエンは本当に気の毒…。そういえば『ロード・オブ・ザ・リング』のキャラも出てたよね?(2010年公開作品/原題 The Wolfman)

星は2つ。★★☆☆☆

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by aiko_kiz | 2010-09-11 23:25 | HORROR
恐怖の数字666『オーメン』
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TVでやっていたので、なんとなく最後まで観てしまった『オーメン』。グレゴリー・ペックが渋いオカルトホラーの名作です。ずっと昔に観た事がありますが、大人になってから観るとまた違った意味で怖いですね。外交官として働くロバート(グレゴリー・ペック)と妻のキャサリン(リー・レミック)。裕福な夫婦です。しかし、ローマの病院で出産したキャサリンの子供は死産。同じ時刻に生まれた身寄りの無い子供を、ロバートはキャサリンに内緒で養子にします。ダミアン(ハーヴィー・スティーヴンス)と名付けられた男の子と共に、夫婦はしばらく幸せな生活を送りますが、ダミアンの5歳の誕生日パーティに乳母が衝撃的な死に方を。そんな頃、ロバートの元にローマからブレナン神父(パトリック・トラフトン)がやって来て、気味の悪い警告をします……。この歳になると、妻キャサリンになんだか共感。養子はロバートが勝手にしたことなので、キャサリンはダミアンが自分の子だと信じています。自分の子供に恐怖を感じ、自分の精神を疑ったり、愛する人との子供を堕胎したいと思うまで追い込まれちゃうのは本当に哀れ…。恐怖でカッと見開いた目が印象的でした。グレゴリー・ペックは渋い声と眉間のシワがセクシー。この時、たぶん50代後半。若い時よりこのぐらいのシワ+たるみ+白髪があったほうがカッコいい〜。ただ、犬好きな私としてはロットワイラーがダミアンの手下としてかなりの「悪」として描かれているのが見ていて心苦しい。たしかに闘犬だけれど、アップになったロットワイラー目はオドロオドロしい音楽とは対照的にキラキラしてて、かわいいのにねぇ。2006年にはロバートをリーヴ・シュレイバー、キャサリンをジュリア・スタイルズを演じたリメイク作品が6月6日から公開されました。Trailerを見る限りでは随分忠実なリメイクみたいですね。(1976年公開作品/原題 The Omen)

星は3つ。★★★☆☆

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by aiko_kiz | 2010-01-14 23:53 | HORROR
なぜ人を襲うのか?『鳥』
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ヒッチコックのホラー映画『』。ヒッチコックの最高傑作と言われる名画のひとつです。カラスにカモメにスズメにインコにといろんな鳥が登場。そしていつもの過保護な母親も…。主人公は新聞社の社長令嬢メラニー(ティッピー・ヘドレン/メラニー・グリフィスのママ)。エレガントな外見ですが、なかなかの問題児。そんなメラニーが注文した鳥を取りに訪れたサンフランシスコのデヴィッドソン・ペットショップで、ある男性に遭遇。その男性はメラニーを店員と間違えたフリをし、説教じみた事を言い残して去ります。好奇心から車のナンバーを元に名前と住所を調べ出したその男性はミッチ(ロッド・テイラー)、弁護士でした。ミッチの自宅を訪れたメラニーですが、ミッチは不在。週末は実家がある海辺の街・ボッテガベイで過ごすと聞いてミッチの実家に向かうことに。その途中、メラニーはカモメに襲われます。それをきっかけに鳥たちの襲撃が…。メラニーはミッチ、年の離れたミッチの妹のキャシー(ヴェロニカ・カートライト)、ミッチの母親のリディア(ジェシカ・タンディ)、ミッチの元GFで小学校教師のアニー(スザンヌ・プレシェット)らと、鳥の攻撃に困惑しながらも大奮闘…。映像的にも凝っていて、暗示的なものが多く、「これにはどんな意味があるのか?」と考えながら観ていたらちょっと疲れてしまいました(おまけに鳥が人を襲う理由は描かれていません)。でも、そんなことをおかまいなしで観ても、普段大人しい「鳥」が人を襲う姿が恐いホラー映画です(まぁ、カラスはよく人を襲いますが…)。ミッチの実家の煙突から暖炉を通って、家の中へ大襲撃してくる大群のスズメ…、真っ黒になるほどカラスだらけのジャングルジム…、逃げ惑う子供たちに襲いかかるカモメ…。でも鳥より、ミッチの母親のリディアの方が怖いかも。夫に依存して生きてきて、夫の亡き後は孤独に絶え切れず、息子に頼り、息子のG.Fに敵意を向ける女。上品な顔して澄ましてる分、その闇が恐い…。この映画でもメラニーの衣装はイーディス・ヘッドが担当。メラニーの衣装数は少ないですが、どれもエレガントでティッピー・ヘドレンの美しさを引き立ててます。ちなみにこの『鳥』、ジョージ・クルーニとナオミ・ワッツでリメイクが決まっているそう。監督は『007 カジノ・ロワイヤル』のマーティン・キャンベル監督。公開は2011年みたいです。(1963年公開作品/原題 The Birds)

星は2つ。★★☆☆☆
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by aiko_kiz | 2009-08-31 23:44 | HORROR
食べるのは「悪霊」じゃなくて「罪」『悪霊喰』
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L.A.コンフィデンシャル(アカデミー脚色賞を受賞)』『ミスティック・リバー』、9月に公開される『サブウェイ123 激突』の脚本家ブライアン・ヘルゲランドが、ヒットした『ROCK YOU! <ロック・ユー!>』に続き監督した第3作目の『悪霊喰』。これまた『ROCK YOU! <ロック・ユー!>』に出演して注目されるようになった故ヒース・レジャーとシャニン・ソサモンが出演。で、ホラー映画となると少々期待して観てしまいましたが、最後まで「?」「?」「?」の嵐…。とても難解な映画でした。邦題からして「?」。この邦題を付けた人は映画をちゃんと観てるんでしょうか? 食べるのは「悪霊」では無く、生前に犯した「罪」です。正確には「悪霊喰」では無くて「大罪喰」のおはなしです。それに、この映画はホラー映画というよりもオカルト映画。キリスト教、特にカトリックの知識が無いと恐怖も面白さも半減です(ホントはあっても変わらないのかも…。「ROTTEN TOMATOES」で9%だったし…)。「悪魔払い」を行うということで、バチカンからは破門されている教会の若き司祭のアレックス(ヒース・レジャー)は、父親の様な存在ででもある恩師である司祭、ドミニク(フランチェスコ・カルネルッティ)が謎の死を遂げたことを聞き、画家のマーラ(シャニン・ソサモン)とローマへ向かいます。同じ宗派の司祭であるトーマス(マーク・アディ)の助けを借りながらドミニクの死の真相に迫る3人。ドミニクの死には「罪食い」が関係していることが分かります。「罪食い」とはカトリックから破門された死に際の罪人の“罪”を代わりに食べ(体に取り込み)、本来にらば行けない罪人を天国へと送る人(カトリックの罪とは殺人などの犯罪だけでなく自殺も含む)。罪人の体から「ニョロニョロ」とイカのように“罪”がひっぱり出されます。視覚的にホラーっぽいのは、この「ニョロニョロ」と孤児の兄妹の悪霊くらいでしょうか…。話しにあんまり抑揚が無く、ヒース・レジャーかシャニン・ソサモンの大ファンという方にしか、あんまりオススメはできません。でも、ヒース・レジャー ファンな視点から観ると、常時シリアスな顔をして司祭服を来たヒース・レジャーは中々セクシーかも。シャニン・ソサモンとのラブシーンもあるしね。この『悪霊喰』はホラー映画には“付きもの”な、スタッフの交通事故やプロデューサーの失踪といったトラブルに見舞われ、公開が5回も延期されて公開日が予定よりも2年以上遅れたらしいです。(2004年公開作品/原題 The Order)

星は1つ。★☆☆☆☆
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by aiko_kiz | 2009-08-23 23:25 | HORROR
4号室の悪夢『モーテル』
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「お約束」づくしなホラー映画『モーテル』。渋滞を避ける為、高速を降りて全く土地勘の無い田舎道を車で走るディヴィッド(ルーク・ウィルソン)と妻のエイミー(ケイト・ベッキンセイル)。息子を事故で亡くしてから諍いが絶えず、離婚することになっている夫婦です。道に迷った上、車が故障してしまい、仕方が無くモーテルに泊まる事に…しかし、そのモーテルは宿泊客を「狩る」快楽殺人犯がいる恐怖のモーテルだったのでした。不気味なフロント係のメイソン(フランク・ホエーリー)は、部屋中に隠してあるカメラでその様子を録画、その「スナッフ・ムービー」を販売しています。レトロで寂れたモーテルでの攻防戦。「どんでん返し」もいい意味での「裏切り」もありません。ドキドキさせられつつも「お約束」通りに話しが進むクラシックなホラーサスペンス映画。でも、そんな中にも「キラッ」と光る監督のセンスとこだわりが感じられます。タイポグラフィが美しいアニメーションのオープニングタイトル(最後に文字が集まりナンバープレートになるところが洒落ています)や鏡を効果的に使ったアングル(特に車のバックミラーを使ったシーンは印象的です)など85分の中にテンポよく、いろんなものが詰まっています。この映画の監督はニームロッド・アンタル。日本ではあまり知名度の無い監督だと思うのですが、アメリカでは9月から公開される『Armored(原題)』がとても評判がいいらしいです。『Armored(原題)』はマット・ディロン、ジャン・レノ、ローレンス・フィッシュバーン、マイロ・ヴィンティミリア(ドラマ「HEROES/ヒーローズ」のピーター)が出演する、現金輸送車のガードマンが自分たちの運ぶ現金を強奪する計画を立てる犯罪映画。この映画を観たロバート・ロドリゲスに気に入られ、『プレデター』のリメイク版『Predators(原題)』の監督をすることも決定しています(ロバート・ロドリゲスはこの映画のプロデューサー)。ニームロッド・アンタル監督、これから注目みたいです。(2007年公開作品/原題 Vacancy)

星は2つ。★★☆☆☆

『Armored』のTrailerはこちら>>
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by aiko_kiz | 2009-07-28 15:08 | HORROR
狂気を誘うホーンテッド・ホテル『シャイニング』
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スティーヴン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督作『シャイニング』。ホテルの廊下をキコキコと三輪車を漕ぐ少年、水色のドレスを着た双子の少女、斧で空けたドアの穴から顔をのぞかせる怖い顔したジャック・ニコルソン…、映画は観たことなくともこの場面は観た事があるのでは。そんな印象的な名シーンが多い映画です。スティーヴン・キングの原作ってアタリ、ハズレが激しいイメージが…。スティーヴン・キングはこの映画がお気に召さず、後に自身で脚本を書きTV映画化しています。舞台は冬の間は閉鎖されるコロラドの大自然の中にある大きなホテル「オーバールック・ホテル」。その閉鎖された冬の間だけ必要な管理人の職に就く事になった、元教師のジェフ(ジャック・ニコルソン)一家。妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル/実写版『ポパイ』でオリーブ役だった!)と、予知能力のあるイマジナリーフレンドを持つ息子ダニー(ダニー・ロイド/「シャイニング」とはダニーが持つ特別な能力のことみたいです)は冬の間は外界と遮断されるホテルへジェフの管理人の仕事と執筆活動の為に黄色いフォルクス・ワーゲンでやって来ます。過去に管理人をした男が狂気に走り家族を惨殺した事件を持つこのホテルで、ジェフも徐々に正気を無くしていきます……。前髪が薄くなりかかって来た頃のジャック・ニコルソンは始めっから上目遣いが怖い顔。不吉な匂いがプンプンします。狂気に走り斧を片手にやって来るジェフはマジ怖いです。ジャック・ニコルソンの怪演ばかりが取り上げられますが、恐怖や混乱でフラフラになっても息子を守る母親を演じたシェリー・デュヴァルの熱演も見所。あまりにもあっけなかった料理長ハロラインさん(スキャットマン・クローザース)やジェフの最期などツッコミどころもありますが、大量の血が吹き出す洪水が起こるホテルの廊下、敷地内にある生け垣で作られた巨大な迷路を上空から撮ったシーン、三輪車で走り回るダニーを後ろから追うショットや、若い全裸女性が老いながら朽ちて行くシーンは、今観ても新鮮に感じる映像。「さすが、キューブリック!」です。ストーリーに関係ない所では、赤をポイントにしたウェンディのダサかわいいファッションや、ネイティブアメリカンの美術品が飾られ装飾が美しいホテルのロビー、廊下や客室の幾何学模様のカーペット、薄いグリーンに黄色いパイピングがアクセントのバスルームや、赤と白のコントラストが効いたボール・ルームのトイレなど、細かいところもステキです。「こんなステキなホテルに泊まってみたい〜」と思ったらこのホテルは実在するらしいです。オレゴン州にある「Timberline Lodge」。残念ながらホテルの内部のほとんどはセットだったみたい。でも「237号室」のドアやジェフが持っていた斧を見ることが出来るらしいです。(1980年公開作品/原題 The Shining)

星は3つ。★★★☆☆
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by aiko_kiz | 2009-07-15 17:27 | HORROR
幽霊とは何か?『デビルズ・バックボーン』
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ギレルモ・デル・トロ監督、ペドロ・アルモドバル製作ときたら観ない訳にはいかない『デビルズ・バックボーン』。舞台は1930年代の内戦下のスペインの人里離れた孤児院。義足の院長、孤児院の中庭に突き刺さった大きな不発弾、地下の深い水槽、大きなナメクジ、人間の胎児をアルコールに漬けた「リンボの水」とやら、骨が透けておでこからユラユラと血を流す少年の霊、乾いた大地に澄み渡る青空…相変わらず、独創的でダークなデル・トロ監督の世界観です。内戦で親を亡くし事情も分からないままサンタ・ルチア孤児院に連れてこられたカルロス(フェルナンド・ティエルブ)。彼に与えられた12番のベッドは、砲弾が中庭に落ちた日から行方不明の少年サンティのベッドでした。その日から彼の前に現れるサンティの霊。幽霊が出て来て、おどろおどろしい雰囲気があるのでジャンル的にはホラーになるのでしょうが、この映画はホラーというより、内戦という過酷な状況下に隔離された孤児院という場所で、懸命に生きようとする身寄りの無い少年たちのお話です。カルロスやカルロスと友情を育む少年たちの純真さに対して、出てくる大人たちは、みんな満たされない何かを抱えてドロドロしています。活動家だった為に片足を失い今は孤児院の院長を務める『オール・アバウト・マイ・マザー 』のマリサ・パレデス、この孤児院のOBで院長の欲望の相手をする腹黒い管理人『バンテージ・ポイント』のエドゥアルド・ノリエガ、院長に恋心を抱く老医師のフェデリコ・ルッピがこの映画に深みを与えます。ギレルモ・デル・トロ監督はこの『デビルズ・バックボーン』が監督作3本目にして、やっと満足できる映画が撮れた。と言っているそうです。友達の「おもしろかったよ〜」の意見もあり、ちょっと期待し過ぎて観てしまいましたが、この監督の持ち味の世界観が満喫できて、「がんばる子供たち」が健気でカワイイ、ダークな映画です(たれ目のカルロスのおびえる顔は不謹慎ですが、すごいカワイイ)。このカルロスしかり『パンズ・ラビリンス』のオフェリアしかり、この監督は過酷な状況下で強く生きる子供、特に子供の目線や子供の世界を描くのが上手い。数年前から噂になっている「ギレルモ・デル・トロ監督が、大友克洋の漫画「童夢」の映画化を手がけるらしい…。」という話、どうなってるんですかね? これも子供が主人公なので是非、ギレルモ・デル・トロ監督作で観たい!! 同じく大友克洋の漫画「AKIRA」はレオナルド・ディカプリオがプロデューサーとして参加しての実写化が決定してます。鉄男を『G.I.ジョー』のジョセフ・ゴードン・レヴィットが演じるなんていうウワサもありましたが、こちらもどうなってるのかな?(2004年公開作品/原題 El Espinazo del Diablo)

星は4つ。★★★★☆
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by aiko_kiz | 2009-07-13 15:38 | HORROR



主に「映画のおはなし」と時々「にがおえ」 Blah! Blah! Blah!
by aiko_kiz
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